石川県
金沢を代表する正月の定番すし料理
かぶら寿し(石川県)
塩漬けにしたブリを同じく塩漬けにしたかぶではさみ、麹(甘酒)に漬けた「なれ寿司」の一種。金沢では古くから冬の保存食として食べられており、家庭ごとに様々な味が存在し、ブリではなくサバも用いられる。古い記録としては、「金沢市史」(風俗編)に宝暦七年(1757年)の頃の年賀の客をもてなす料理として「なまこ、このわた、かぶら鮓(すし)」との記述がある。現代でも正月の定番料理として、金沢だけでなく富山などでも盛んに食べられている。
分量 : 4人前
- 刺身用ブリ8切
- 葉付かぶ2個
- にんじん1/2本
- だし昆布1枚
- 市販の甘酒400g
- ゆずの皮適宜
- 塩(できれば粗塩)小さじ1
- 1.
- かぶは皮をむき、縦半分、横半分の4等分に切り、ブリをはさめるように切込みを入れる。茎の部分は2㎝程度の長さに切る。にんじん、だし昆布は細千切りにする。
- 2.
- かぶ、かぶの茎、にんじんに塩の半分をふり、タッパーなどに入れて一晩冷蔵庫に置く。刺身用ブリに残り半分の塩をふり、冷蔵庫へ入れる。
- 3.
- ②のかぶの水をよく切り、ブリはキッチンペーパーなどで水気をふき取る。甘酒に①のだし昆布を混ぜ合わせる。
- 4.
- 混ぜ合わせた甘酒に一度ブリをくぐらせ、かぶの間にはさむ。清潔な容器にかぶを並べ、にんじん、茎も入れて甘酒を流し込み、密閉して冷蔵庫で2〜3日寝かす。保存している間はかぶから水分が出るので、1日一回水を切る。
- 5.
- ④を容器に盛り付け、細切りにしたゆずの皮を添えて、完成。
資料提供 : 農山漁村の郷土料理百選